「マイニング投資はもう終わり？」マイニング投資の現状と最新戦略を徹底解説！

2025年3月26日2025年4月1日

近年、暗号資産市場を取り巻く環境は大きく変化しており、税制改正や市場の変動リスクなど、以前よりも慎重な戦略が求められる状況になっています。

税制メリットが縮小された一方で、ビットコインETFの承認など暗号資産市場の成長に伴い、今後のマイニング事業の可能性も注目されていることもまた事実です。

本記事では、マイニング投資の現状を整理し、税制変更の影響や最新の市場動向を解説した上で、今だからこそ考えるべき「最新のマイニング投資戦略」について詳しくご紹介します。マイニング投資を検討している企業の方や、今後の税務戦略を見直したい経営者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事で分かること

・マイニング投資の基本概要と仕組み

・税制変更による影響と対応策

・マイニング投資の将来性と市場動向

・マイニング投資のメリット・デメリット

・今後に向けてやるべきこと

経営者・会社オーナーの方へのご案内

当社では日々新たな節税商品・事業の新規取扱いを行なっており、「初年度損金算入率100%」「短期間で投資額を大幅に超える金額での回収が期待できる」「投資先企業の与信も問題なし」「税理士・弁護士からのお墨付き」これら5点を全て満たす節税対策をご案内しております。

詳細をお聞きになりたい方は個別相談会にてお伝えさせていただきますので、以下をクリックし、個別相談会へのお申込をお願い致します。

マイニング投資とは？基本概要と仕組み

マイニングの基本概念とマイニング投資の仕組み

マイニングとは、ブロックチェーン上で取引を承認し、新たなブロックを生成する作業のことを指します。このプロセスでは、膨大な計算処理が必要となり、それを担うのが「マイナー（採掘者）」と呼ばれる存在です。マイナーは高性能なマイニングマシンを用いて膨大な計算を行い、取引の正当性を検証します。その対価として、新規発行される暗号資産（ビットコインなど）や取引手数料を報酬として受け取ります。そして、企業や個人がそれら専用のマイニングマシンや設備に資金を投じ、仮想通貨のマイニングを行うことで収益を得る仕組みがマイニング投資です。

企業や経営者がマイニング投資を行う理由とは？

企業がマイニング投資を行う理由には、収益の分散化とデジタル資産の取得、そして将来の暗号資産市場の成長を見据えた長期的な投資などが挙げられます。

また、法人でマイニングを行う場合、節税効果が期待できるため、設備投資の一環として取り入れる企業も増えていましたが、近年の税制改正により、一部の優遇措置が適用されなくなりました。

マイニング投資に関する税制変更と影響について

暗号資産マイニング業用設備が中小企業経営強化税制の対象外に

以前は、マイニングマシンの購入は経営強化税制（中小企業が生産性向上や収益力強化を目的として設備投資を行う際、税制上の優遇措置を受けられる制度）の対象として、以下いずれかの税制優遇措置を受けられました。

特別償却：取得価額の全額を取得した年に減価償却できる
税額控除：対象設備の取得価額の7％相当額を税額から直接控除できる

しかし、令和7年度税制改正に伴い、2025年4月1日より、暗号資産マイニング業で使用される設備が中小企業経営強化税制の適用対象から除外されます。これらの改正により、暗号資産マイニング業に従事する中小企業は、これまで享受していた税制上の優遇措置を受けられなくなります。そのため、マイニング設備への投資を検討する際は、最新の税制改正内容を十分に理解し、慎重な投資判断が求められます。

税制変更後でも活用できる節税対策

減価償却による節税効果

マイニング設備の税制優遇が縮小されたとはいえ、減価償却を活用することで節税効果を得ることは可能です。例えば、設備の耐用年数に応じて適切に減価償却を行い、利益を平準化することで税負担を抑えることができます。

法人税の圧縮と事業の安定化

電力費や維持管理費などの経費も計上できるため、事業全体の税負担を抑える戦略を立てることが重要です。

マイニング投資は、収益が変動するリスクがある一方で、長期的に見ると資産運用の一環として安定した収益を生み出す可能性があります。適切なコスト管理と税務戦略を組み合わせることで、事業の安定化にも寄与するでしょう。

期末時価評価課税の対象外に

2024年の税制改正により、法人が保有する暗号資産に関して、従来適用されていた期末時価評価課税の対象外となることが決定しました。

これまで法人が保有する暗号資産は、事業年度末の時価に基づいて評価され、含み益が発生している場合には、未実現の利益にも法人税が課される仕組みとなっていました。このルールにより、暗号資産の価格が上昇した際には、実際に売却して現金化していなくても課税対象となり、企業の資金繰りに悪影響を及ぼす可能性がありました。

しかし、2024年の改正により、法人が長期保有を目的として取得した暗号資産に関しては、決算時の時価評価が不要となり、実際に売却したタイミングでのみ課税されるようになりました。これにより、企業は暗号資産の保有による予期せぬ税負担を避けることができ、資産運用の自由度が大きく向上するでしょう。

2025年度税制改正大綱に「仮想通貨の税制見直し検討」を明記

2025年度の税制改正大綱には、暗号資産（仮想通貨）の税制見直しについての検討が明記され、「一定の暗号資産を広く国民の資産形成に資する金融商品として位置づける」という方向性が示されました。これは、国内の暗号資産市場の活性化や、企業による暗号資産の保有・活用を促進する狙いがあると考えられます。

具体的には、以下の2点が主要な検討項目となる可能性があります。

① 期末時価評価課税のさらなる見直し

2024年度の税制改正で、法人が保有する暗号資産に関して、期末時価評価課税の適用外となるケースが設けられました。2025年度の改正では、さらに対象範囲の拡大や、適用条件の緩和が議論される可能性があります。これにより、企業がマイニングによって取得した暗号資産を長期保有しやすくなると期待されています。

② 申告分離課税の導入の可能性

現在、日本の個人投資家が暗号資産を売却して得た利益は、累進課税方式（最大55%）の総合課税が適用されています。しかし、株式やFXと同様に、一律20%の申告分離課税を導入するべきだという意見が高まっています。これが実現すれば、個人投資家の暗号資産投資が活発化し、長期的には市場の流動性向上やマイニング事業の発展につながる可能性があります。

マイニング投資への影響

もしこれらの税制見直しが実施されれば、企業がマイニングを通じて取得した暗号資産を、税務上の負担を抑えながら保有・運用しやすくなる可能性があります。また、個人投資家の市場参入が増えれば、暗号資産の価値向上が期待され、マイニング事業の収益性にも好影響を与えるでしょう。

今後、2025年度の税制改正に向けた議論が進む中で、企業のマイニング投資戦略も変化していく可能性があるため、最新の動向を注視することが重要です。

マイニング投資の将来性｜暗号資産市場の成長とETF承認

ビットコインETF承認による市場拡大

2024年1月に米国において、アメリカ証券取引委員会（SEC）がビットコインETFを承認したことで、その投資商品が一定の安全性が保証されることを意味し、機関投資家をはじめ、富裕層がこれまで躊躇していた暗号資産投資の最大の要因を取り除くことになりました。

これにより、機関投資家の参入が加速したことで、暗号資産市場への資金流入が増え、長期的な市場成長が期待されています。2025年1月には、ビットコインが史上最高値となる10万9,000ドルを突破し、近年の上昇の勢いは止まりません。

ビットコイン価格の上昇は、マイニング報酬の価値上昇にも繋がるため、マイニング投資の魅力を高める要因となっています。

半減期後のマイニング報酬と市場の動向

ビットコインは約4年ごとに「半減期」を迎えますが、過去の半減期では、半減期後に価格が上昇する傾向が確認されています。2012年11月の1回目は、約1年後に約110倍の水準に達し、続く2016年7月の2回目でも暫く時間をおいてから価格が上昇し続け、2017年12月には32.9倍の価格を記録しています。2020年5月の3回目では、一旦価格が下落した後に徐々に回復していき、2021年11月には過去最高値となり、仮想通貨バブルへと繋がっていきました。半減期後は、供給減少による価格上昇が期待されるため、長期的な投資としての魅力は依然として健在です。

マイニング投資のメリット・デメリットまとめ

マイニング投資のメリットとは？

資産分散としての活用

マイニング投資は、株式や不動産とは異なる資産クラスとして、企業のポートフォリオの分散に貢献します。特に、インフレリスクへの耐性や、伝統的な金融資産との相関性の低さが注目されています。例えば、金融市場が不安定になった際に暗号資産が相対的に価値を維持することがあり、リスク分散の手段としてマイニング事業を取り入れる企業も増えています。また、近年はビットコインETFの承認などにより、暗号資産市場への信頼性が高まり、投資対象としての価値も向上しています。

節税効果だけでなく収益化の可能性も

設備投資に伴う減価償却を活用することで、法人税の負担を軽減できるだけでなく、収益化の可能性も魅力の一つです。適切な設備投資と運用を行うことで、ビットコインやその他の暗号資産を安定的に採掘し、売却益や長期保有による資産価値の上昇を狙うことができます。特に、マイニング企業が増加する中で、電力コストの最適化やハードウェアの最新化を図ることで、より高い収益率を実現することも可能です。

今後の市場成長に期待できる

暗号資産市場は、これまで何度も大きな価格変動を経験しながらも、長期的には成長を続けている点が特徴です。また、各国の規制が整備される中で、機関投資家の参入が進み、市場の安定性や信頼性が向上することが予想されています。

また、再生可能エネルギーの活用や、エネルギー効率の高い最新マイニングマシンの開発などにより、より持続可能な形でのマイニング事業が展開されることも期待されています。

マイニング投資のデメリットとは？

初期投資が高額

マイニング設備の導入には、高性能なマイニングマシンの購入費用など多額の初期投資が必要です。また、設備の更新やメンテナンス費用も発生するため、継続的な資金計画が求められます。

電気代が収益に大きく影響

マイニングは大量の電力を消費するため、電気代が高騰すると利益を圧迫する可能性があります。そのため、電力コストを抑えるために、電気料金の安い海外拠点への移転や、再生可能エネルギーの活用を検討する企業も増えています。

税制メリットの縮小

マイニング設備を導入する際の税制優遇が受けられなくなったため、節税目的での投資は難しくなっています。
しかし、前述した減価償却による節税効果や、2024年の税制改正で導入された期末時価評価課税の適用除外など、依然として活用できる税制は存在します。そのため、最新の税制情報を踏まえ、どのような形でマイニング投資を行うのが最適かを慎重に判断する必要があります。

市場の変動リスク

暗号資産市場は変動が激しく、マイニング報酬の変動も大きいため、慎重なリスク管理が必要です。また、各国の規制強化もリスク要因の一つです。例えば、中国では過去に大規模なマイニング禁止措置が取られたことがあり、今後も各国の政策変更によって事業環境が大きく変わる可能性があることは念頭に入れておきましょう。

マイニング投資を検討する企業が今すべきこと

収益性シミュレーションの実施

マイニング投資を成功させるためには、事前に収益性をしっかりとシミュレーションし、長期的な視点で投資計画を立てることが不可欠です。暗号資産市場は価格の変動が激しく、ビットコインの価格やマイニング報酬（ブロック報酬）の変動によって利益が大きく変わるため、リスクを想定したシミュレーションを行うことが重要です。

適切な税務戦略の構築

最新の税制に基づいた税務戦略を構築し、節税効果を最大限に活用するためには、専門的な知識が求められる分野であり、税制の変更も頻繁に行われるため、最新の情報を正確に把握し、適切な対策を取ることが不可欠です。そのため、税理士や会計士、暗号資産に精通した専門家との連携を強化し、適切な税務計画を立てることが重要です。