コインランドリー投資とは、洗濯機や乾燥機を設置した店舗を開業し、利用者がコインを投入して利用する仕組みの投資です。無人運営により人件費を抑えられ、日常需要に支えられて景気変動の影響を比較的受けにくい点が特徴です。
一方で、初期投資が2,000万円以上になることもあり、季節・天候により売上が変動するため、人口密度が高く競合が少ない立地選定(半径500m以内に2,000世帯以上が目安)と、段階的な機器導入による初期投資の最適化が成功の鍵となります。
本記事では、コインランドリー投資の仕組み、市場、メリット・デメリット、失敗しないためのポイントを解説します。当社では、コインランドリー投資に関する情報提供・ご紹介を行っています。ご興味のある方は、お気軽に個別相談会にご参加ください。
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コインランドリー投資とは?
洗濯機や乾燥機を設置した店舗を開業し、利用者がコインを投入して利用する仕組みの投資です。無人または少人数での運営が可能で、比較的参入しやすい投資対象として注目されています。家庭では洗いにくい大型の洗濯物(布団・カーペットなど)に対応できる大型機器を備え、複数台の設置で多くの利用者に対応します。近年はWi-Fiや待合スペースなど付加価値を高める工夫も増えています。

コインランドリーには都市型と郊外型の2タイプがあります。
都市型
都市型コインランドリーは、人口密度が高く、集合住宅が多い都心部や駅周辺に立地するタイプです。周辺住民の多さから安定した利用者数が見込めます。
その反面、都市部の高い地価・家賃を反映し、開業コストは相対的に高くなります。さらに、都市部では競合店も多いため、差別化戦略が重要になります。
郊外型
郊外型コインランドリーは、住宅地や地方都市の商業エリアなどに立地するタイプです。土地・建物のコストが都市部より安く、投資額を抑えられます。比較的広い店舗面積を確保しやすく、大型洗濯機の設置が可能ですが、車での来店客が多いため、十分な駐車スペースが重要になります。
コインランドリー市場と需要が高まる理由
クリーニング店が減少する一方、コインランドリーの店舗数は増加傾向です。全国の店舗数は2010年頃の約15,000店から2022年には約20,000店へと増加しており、市場も拡大傾向にあります。

(出典)厚生労働省/コインオペレーションクリーニング営業施設に関する調査(施設数)
この需要増加の背景には次のようなものがあります。
①共働き世帯の増加
共働き世帯の増加に伴い、家事の時間短縮ニーズが高まっています。総務省の調査によれば、共働き世帯は1997年に専業主婦世帯を上回って以降、一貫して増加し続けており、2023年には約1,300万世帯に達しています。平日の洗濯時間を確保できない世帯や、一度にまとめて洗濯を済ませたい利用者にとって、コインランドリーは時間効率の良い選択肢となっています。

②コインランドリーの機能の拡大
家庭用洗濯機では洗えない布団やカーテン、カーペットなどの大型洗濯物を丸ごと洗える点も、コインランドリーの大きな魅力です。近年の健康・衛生意識の高まりにより、除菌・防カビ・ダニ退治や、定期的に寝具類を洗いたいというニーズは増加傾向にあります。また、季節の変わり目における衣替えや大掃除のタイミングでは、一時的に需要が高まる傾向があります。
③ユーザー層の変化
以前は単身者が主なユーザーでしたが、近年では家事に割く時間を削減するため、主婦層のコインランドリー需要が増加しています。
また、訪日外国人旅行者の増加も、コインランドリー需要を押し上げる要因となっています。長期滞在する外国人観光客や、バックパッカー、留学生などは、旅行途中で洗濯をする必要があり、ホテルのランドリーサービスより安価なコインランドリーを利用するケースが増えています。特に観光地や大学周辺では、多言語対応したコインランドリーの需要が高まっています。
コインランドリー投資のメリット
① 比較的高い利回りが期待できる
適切な立地と効率的な運営を実現できれば、年間8〜15%程度の表面利回りを達成している事例もあります(回収期間はおおむね10年前後)。ただしこれは表面利回りの水準であり、水道光熱費・減価償却・修繕費などを差し引いた実質利回りはこれより低くなります。人口密度が高い地域では高い稼働率が見込め、安定した収益につながりやすい傾向があります。
② 比較的安定した収益性
「洗濯」という日常需要に支えられ、景気変動の影響を比較的受けにくい業態です。現金前払い制のため売掛金の未回収リスクがなく、キャッシュフローが安定しやすい点も特徴です(ただし後述のとおり、季節・天候による変動はあります)。
③ 人件費を抑えられる
基本的に無人運営が可能で、人件費を大きく削減できます。必要な業務は清掃・メンテナンス・売上回収などに限られ、週数回程度で対応可能です。IoTによる遠隔監視・トラブル通知システムの活用も進んでいます。
④ 税制上の優遇を活用できる場合がある
中小企業経営強化税制の適用対象となれば、設備投資に対して即時償却または税額控除(資本金3,000万円以下は10%、3,000万円超1億円以下は7%)を選択適用できます。
ただし、この制度は設備を自ら事業の用に供することが前提です。運営の大部分を外部に委託し、実質的に設備を「貸付け」ている形と評価される場合は、対象外となる可能性があります(貸付用資産の除外)。適用可否は経営力向上計画の認定や運営実態によるため、必ず税理士にご確認ください。
(出典)国税庁/中小企業経営強化税制
中小企業経営強化税制について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。

コインランドリー投資のデメリット
① 季節・天候により売上が変動する
コインランドリービジネスでは、季節や天候の影響を大きく受けることが一つの特徴です。晴れの日が続いたり、夏季などには利用が減少する傾向があります。様々な変動要因を事前に理解し、適切な対策を講じることで、より安定した経営を実現することができます。特に投資初期段階では、年間通じての収益変動を織り込んだ事業計画を立てることが重要です。
② 競合との差別化が難しい
コインランドリービジネスは参入障壁が低いため、競合が増えやすい市場です。基本的なサービス内容は洗濯と乾燥であり、本質的な差別化が難しい業態といえます。好立地に出店しても、近隣に競合店が出現すれば顧客の分散は避けられません。特に都市部では出店競争が激しく、集客力維持のために継続的な設備投資や付加価値サービスの提供が必要となりますが、こうした投資は利益率を圧迫する要因となります。
③ 初期投資・維持コストがかかる
コインランドリー事業は参入障壁が低いと言われることもありますが、実際には初期投資と継続的な維持コストが必要です。業務用洗濯機・乾燥機は一台あたり50万円から200万円程度と高額で、標準的な店舗で数百万円から1,000万円以上の設備投資に加え、水道・排水設備、電気工事、換気システムなどの初期工事費がかかり、初期費用は2,000万円以上必要になることもあります。また、月間の水道代・電気代や定期的な設備更新、故障した際の修繕費や日々のメンテナンス費用などのランニングコストが発生します。
④ 大きな高収益は期待しにくい
コインランドリー投資は安定した収益が見込める反面、劇的な高収益を期待するのは難しい投資です。利用料金は市場相場に左右されるため、大幅な値上げは競争力低下を招きます。また、一度に使用できる洗濯機・乾燥機の台数には物理的な制限があり、収益の天井が存在します。多店舗展開しない限り、スケールメリットも限定的です。初期の数年間は機器の減価償却費負担も大きく、純利益の観点では他の投資と比較して控えめな結果になる可能性があります。
失敗しないためのポイント
① 立地選定
コインランドリー投資の成否を大きく左右するのが立地選定です。コインランドリー投資を始める前に、必ず立地調査を行いましょう。チェックする際は以下の項目を確認することがおすすめです。
競合店の状況
競合になりそうな店舗の有無を必ず把握しましょう。もし近くに競合となる店舗がある場合、設備や快適性などで競合他社との差別化を図ることも重要です。
人口や住民
半径500m以内に2,000世帯以上の居住者がいることが望ましいとされています。ファミリー層や単身層なども合わせて確認することがおすすめです。
周辺地域の情報
駅前や商店街など、人の往来が多いかどうか、車での来店が想定される場合は駐車場の確保、徒歩客中心なら歩道からの視認性なども重要です。
② 初期投資を抑える
必要最小限の機器からスタートし、需要に応じて段階的に増設する方法や、店舗を大きくしすぎない選択が有効です。10〜20坪程度の小規模店舗から始めることで初期投資を抑えられます。
コインランドリー投資は比較的参入しやすく安定性の高いビジネスモデルですが、立地に左右される点や、回収に長期を要する点がデメリットです。
まとめ
コインランドリー投資は、日常需要に支えられた比較的安定した収益、無人運営による人件費の低さ、税制優遇の活用可能性が魅力です。一方で、季節・天候による変動、競合との差別化の難しさ、2,000万円規模の初期投資と維持コスト、収益の天井といった注意点があります。立地調査と段階的な投資、そして税制の適用条件(自社運営が前提)の確認を、税理士など専門家に相談しながら進めることが重要です。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、税務・事業に関する個別具体的な助言ではありません。適用可否・効果・収益は個別の事情や市況により異なり、将来の成果を保証するものではありません。実行にあたっては顧問税理士等の専門家にご確認ください。

