皆様は暗号資産と聞くとどういったイメージをお持ちでしょうか?
暗号資産というと、ビットコインやイーサリアムなどの通貨が代表的です。
最近でも活発的に取引が行われています。
少し前のお話にはなりますが、エルサルバドルという国の法定通貨として、ビットコインが使われるようになったなどのニュースもあります。
今回の記事では、暗号資産を支えている「マイニング」を活用した投資、節税について解説したいと思います。
マイニング投資とは?
マイニング投資は、マイニングの機械を購入し、マイニングにより利益を得ることを目的としています。「マイニング」は、採掘という意味ですが、ここでのマイニングは「暗号資産」を採掘することです。
暗号資産(仮想通貨)というと、ビットコインやイーサリアムという通貨が有名ですが、世の中には様々な種類の通貨があります。
ブロックチェーンの技術を応用して、暗号資産の計算処理、各取引の繋がりの証明など、普段銀行が行うことをハイスペックなパソコンを使って行うことで、手数料として新規発行の暗号資産(仮想通貨)を受け取ることができます。これが暗号資産(仮想通貨)のマイニングです。
ハイスペックの機械を導入して稼働させておくだけで、マイニングの手数料が得られます。この手数料を目的として機械を導入することをマイニング投資といいます。
マイニング投資が節税になる理由は?
マイニング等に要した費用については必要経費として所得から差し引くことができるため、その分所得が減る=税金が減るということに繋がります。
つまり、マイニング機器を購入し、その費用を経費として計上するということになります。
マイニング機器は一般的にはパソコンに分類され、パソコンの税務上の償却年数は4年と定められています。したがって、購入から4年間に渡って、少しずつ経費計上することになります。
経費にしていく方法は「定額法」と「定率法」があり、定額法は毎年一定の金額を経費として計上する方法、定率法は残存簿価に対して毎年一定の割合で経費として計上していく方法です。
なお、細かい話になりますが、法定償却方法は、個人は定額法、法人は定率法、として定められており、仮に償却方法を変更したい場合には事前に税務署へ届出を提出することが必要となります。
マイニング投資のメリット・デメリットは?
マイニング事業のメリットとしては、その節税効果だけではなく、マイニング事業による収益化が見込める点が挙げられます。
暗号資産(仮想通貨)の市況によってはかなりの高利回りとなることもあり、実際に弊所のクライアント様で、マイニング事業に投資をした方は、本業以上に利益が出ているといった事例も多数存在します。
一方、デメリットとしては、マイニング事業の収益は暗号資産(仮想通貨)の市況に大きく左右されるため、安定的ではない点が挙げられます。
暗号資産(仮想通貨)はボラティリティが大きく、値動き等によっては、節税効果やマイニングによる収益を考慮したとしても、投資した金額を下回ってしまうリスクがあります。
そういったリスクを一切許容できない人にはあまりお勧めできません。
マイニング投資の注意点は?
節税効果があるといっても、収益があがらなければ意味がありません。暗号資産マイニングは、日本円で投資するものの、手数料は暗号資産(仮想通貨)で受け取ります。
マイニングによる手数料は、暗号資産の種類、採掘量、価格で決まります。
また、昨今暗号資産への投資をする競合も増えているため、同じスペックのパソコンでできる採掘量は年々減少傾向にあります。
それにつけて、日本国内の電気料金の高騰などもあり、現状の投資を行う場合には、やはり暗号資産の値上がりのタイミングで換金する方法になると思われます。
まとめ
以上、暗号資産(仮想通貨)マイニング投資の概要と、中小企業経営強化税制を利用して節税できる理由および注意点をご紹介しました。中小企業経営強化税制の対象となる設備投資は、一般的な機械だけでなく、店舗内装、事務所内装など、さまざまなものがあります。
暗号資産(仮想通貨)の相場はまだまだ不安定ですが、大きな期待もされています。興味のある方は検討してみてはいかがでしょうか。